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2016年12月

くれあ 昨年「楢山節考」とともに公演した「生者の葬儀」、来月1月17・18日に、マカオの世界遺産である<聖ポール天主堂跡>にて、公演することが正式に決定しました!

この作品は、マカオの新進演劇人、フィリップが書いた作品を、昨年依頼され、佐川大輔が演出した作品です。
マカオフリンジフェスティバルの正式招待作品として、日本人オリジナルキャストにて、上演されます!

この世界遺産での上演は、フィリップからしても凄いことだそうです!

上演中は、観光客もブロック!

ひゃー!!!

これで、3ヶ月連続モーメンツ作品が、マカオで上演されます!

日本でもない経験!!!

私はこの作品には出演しませんが、なんせ大変です。

12月27日に日本に帰国しますが、翌日から稽古かも!!

ぎゃー!

嬉しい悲鳴です。

がんばります!

そして、36時間の日本滞在をおえ、飛行機に乗ります
だい
さて、本日はオフであった。(ちょい長いよー。)

昨日、くれあは一時帰国。
佐川が一人で稽古を回す。
予想していたことだが、「くれあに助けてもらっていたなー」と思った。
とはいえ、何とか苦心しながら、稽古終了。


本日は久々のオフ。
ネットのつながりが、いまいち不安定で、繋がらない時は全くダメで、本日、午前中がそう。
仕事しようにも、うまくいかん。

というわけで切り替えて、家事を。
ここで、マカオ生活を簡単にご紹介。
今回の宿舎はアパート。
正直、過去3回で最も条件は厳しい。

1・家財道具がない。
今までも家財道具が少なかったが、今回、洗濯機がないのがきつい。今時、手洗いだ。
今日の午前中は、たまった洗濯物を洗う。しかし、けっこうきつい。何より、脱水、つまり絞るのが大変。戦後間もなくの時代を考えると、女性は偉大だなと思う。こういう経験ができることは、やはり異国での面白さということに。

2・場所が遠い。
実はマカオは、「本島」と「離島」に分けられる。基本、一般の生活圏は「本島」にあり、大規模ホテルやレジャー施設などは「離島」にある。離島にももちろん人は住んでいるし、むしろオシャレなのだが、稽古場、劇場などの文化施設はすべて本島にある。つまり、移動に時間がかかる。本島に行くのには、大きな橋を渡るのだが、バスで20分はかかる。稽古場まではもっとかかる。

というわけだが、せっかくレジャー施設がいっぱいある近くに住んでいるのだから、オフを利用し、リゾートへ探検調査に行ってみた。ホテルは巨大だから、うちの窓からでも見えるレベル。しかし、歩くとそれなりにある。20分程度かな。

ホテルとレジャー施設は基本、一緒なのだが、それにしても規模がでかい!
なんだか、笑えるレベルだ。
つまり、この「非日常感」こそが、観光の基本なのだろう。

観光とは非日常感を演出することなのかもしれん。
だって、日常ではないことを味わいに行くのが、観光の目的だからね。
そういう意味では、「演劇」と近いものはある。
しかし、カジノが基盤になる施設だけに、やはりある種、人間の感覚をマヒさせるためにできている気がし、その点は演劇とは少し違うと感じる。(念のため、ここで言う「演劇」は、エンタメ系ではないから。僕は同じ「夢を見せる」にしても、その見せ方≒魅せ方には拘りたいと思った。)

カジノは24時間営業で、ブランドショップがズラーーーーと並ぶショッピングモール。
ギラギラのネオン、全てが巨大な施設、豪奢な内装、流れるPOP音楽、etc
ちなみに、カジノでディーラーのいる台の最低掛け金は、200パタカ(日本円で約2700円)つまり、一回の掛け金が約3000円だよ!1万円なんて、ものの1、2分で溶ける世界だ。パチンコやスロットのレベルではない。貧乏演劇人には夢の世界。

「ベネチアン」というホテルには、イタリアのベネチアを意識した超巨大屋内ショッピングモールがある。お台場のヴィーナスフォートのようなものだが、凄いのは、ショッピングモール内を運河が流れ、その運河をゴンドラに乗った観光客が遊覧している。再度言うが、「屋内」に「運河」である。

また、最近開業した「パリジャン」というホテルは、なぜかホテルの目の前に、本物の半分の大きさのエッフェル塔がある。半分といっても、エッフェル塔だぜ!東武ワールドスクエアレベルではないよ。(東武ワールドスクエア行ったことないけど。)

マカオにいるのに、「ベネチア」と「パリ」かよーーー!
ヨーロッパ観光気分も味わうなんて、欲張りかいっ!

ま、そんなこんなで、お台場にカジノができたら、こんな感じになるのかな、とか想像する佐川ですが、正直、カジノというものに人間的な品性は感じない。
(そりゃ、当たり前だ。「勝ちたい!」、「儲かりたい!」が基本原理だもの。)
マカオの人もそこらへんは同意らしいが、しかし、今となっては「カジノがないと生活が安定しない」というのも事実なのだろう。
ここらへん日本の「原発行政」とかの「地方問題」と近いものを感じる。
おそらく日本にカジノができても、同じ問題が生まれる気がする。
果たして「カジノ」という非日常は、日本人のアイデンティティと合うのか?
そんなことも考えました。

ま、結局、色々見て回ったけど、この体験をシェアできる人がいないことに、一抹の寂しさを覚える佐川でした。
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