くれあ 今年最後のWSも、残すところ2日!ともなると、みんなぐぐっと気合が入ってくる。


各自が、今自分が抱えている課題を明確にし、そこに取り組む。
それぞれ、その壁は、分厚い。
でも、その壁を壊したいと心から思い、壊す努力をすれば、絶対にその壁は壊せる!


私は、ここ数年、教えてきて、それを確信している。
もちろん、私自身もそうやって来た。
現在もそうだ。
表現者を続けていくならば、常に、新しい壁は立ちはだかる。これで満点なんてものはない。
でも、自分がその道を選んだならば、やるだけ。やらなければ、その壁は、決して壊せない。
自分から壊れてくれる壁は、そうそう無い。
壊れるのではなく、壊すのだ。


私達は、その手助けをするだけ。
壊すのは、本人でしかない。
苦労して壊すのだ。
そうして手に入れたものは、必ず、その人の血となり肉となる。


どこででも言われていることだ。
でもね、本当にそうだと思う。


前回のWSで、四苦八苦してたメンバー。
家が近いので、車で家まで送っていた。
ちょこっと話す。
彼が今挑戦している役は、普段の彼とは、全く違う質。
普段の彼は、とても優しい人。人に怒ったり、馬鹿にしたりしない人。親に駄々をこねた記憶も一度だけだという。
彼が今挑戦しているのは、獣的な男の役。最終的には、自分の妻の姉を犯してしまう。そんな役。もちろん、そういう行動をするだけの理由はある。決して悪人ではない。


彼は、今のままの自分では、表現の幅が狭いと感じてた。普段の自分では、中々表面化しにくい、獣的な部分もちゃんと表現できるようになりたい。分かってる。もう、やるだけです。


前回のWSの帰り、そう言い切って、彼は車を降りた。


そして、今日。
彼は見事、やりきった。


もう、最高だよ。
ワクワクした。心がね、躍ったよ。


帰りの車の中で聞いた。
『どうだった?』


真面目な彼は、多くの言葉で語ってくれた。語った後、
『・・・・。でも、まだぼーとしてて分からないかも』


『一言でいいよ、どうだった?』


『楽しかった!』


『私も、観てて、楽しかったよ』


なんてたって、演劇は英語では『PLAY』ですから!


素敵な瞬間たちをありがと!


さあ、あと1回。
みんな〜やるだけだよ。
自分が信じたことを楽しくやってごらん。
やりきって、今年を終えようじゃないか!
正解なんか、ないぞ!
優等生なんか、いらないぞ!
思いっきり飛び込んで!