だい 「水と油」という名前のパフォーマンスグループがいます。


舞台の世界ではかなり有名なんですが、ちょっと普通の芝居とは違う。


ざっくばらんに言ってしまえば、パントマイム的要素を使ったフィジカルシアターで、台詞は一切無し!!


観ている人の想像力を助けに、豊かな世界を作り出す。


この劇団、今回の公演で活動休止ということで、観にいってきました。






今回初めて観に行ったのですが、実は、佐川はかなり縁があったのです。


佐川がエジンバラフェス(イギリスで行われている世界最大の演劇フェスティバル)を観にいったとき、たまたま「水と油」もフェスに参加していたこと。


お客様から、「水と油ってMOMENTSと近い方向性を感じるから、観に行ってみたら」と言われていたこと。


うちのメンバーにも「水と油」ファンが多く、何人も観にいっていたこと。


何だか距離が近そうで、見る機会がなかった劇団なのでした。






そんな最初で最後に観に行った感想は


作品としての完成度も高いし、パフォーマーもよく訓練されているなと感心しました。
加えて、構成力に長け、観客の想像力を刺激する世界観も素敵でした。


日本でこういうスタイルの劇団はとても貴重だなと思い、勇気付けられました。


素晴らしい作品でした。


でも観ているときに、僕のなかで、もう一人の僕が時々ささやいてくるのです。


「こんな風に作るの、きっと大変だったろうな」


「そうだ、そうだ、頑張れ!!」






「創作過程の苦労」とか「その見せ方、分かる分かる!!」みたいな裏方的な感覚というか、創り手目線で観てしまったのです。


「創作の志向が近いな」という劇団自体に対する共感や、また、自分達が今、稽古中であったことから、何だか、ただの観客として見ることができなかったのです。


普通に見ていたら感じないであろう「舞台を創る苦悩、葛藤」みたいなものを、勝手に想像してしまったと言えばいいでしょうか。(決して役者さんたちが苦しそうにしていたわけではありません!!みんな活き活きと演じていたんです!!)


うちの芝居も、見えないところでかなり苦労しています。


でも、そんなことはお客様には関係ないし、それは決して見せるべきものではありません。


そんな苦労を微塵も見せていなかった素晴らしい「水と油」だったからこそ、僕は余計に、同胞的に(一方的にですけど)それを感じてしまったのかもしれません。






だから、


水と油さんのこれまでの活動に敬意を評し、心から


お疲れ様でした。




さて、うちも水と油に追いつけ、追い越せでガンバロー!!